#わばら栽培研究所 研究員のみなさま、いつもありがとうございます。
#わばら栽培研究所は、おへやで育てるばらを生育している皆様の生育の状況の共有や交流のためのインスタグラム上のコミュニティです。インスタグラムの投稿はどなたでもご参加いただけます。
先日、募集した「おへやで育てるばらに関して聞きたこと」にたくさんのご質問をお寄せいただきありがとうございました。
前編は「剪定」「冬剪定」「水やり」「長期不在」「植え替え」の5つのキーワードでご紹介しています。 (前編はこちら)
後編では「品種の特性」「病気/むし」そして個別の事例に関してお答えしていきます。
それではスタート!
6:品種の特性編
Q
病気に弱い品種はありますか?
A
おへやで育ててていただく場合には、そこまで品種差はないですが、モニターの方の投稿ではあいのうたや葵シリーズが比較的蕾がつきやすく育てやすいようです。
Q
房咲きタイプなのに、房咲きになりません。何かが足りないでしょうか?
A
房咲き品種が房咲きにならない、またお花が小さいなどは、株の充実と大きく関わります。おへやで育てるばらは、コンパクトな苗になるため、どうしても花数等は少なめになります。ただ、その中でも光合成と栄養分があれば、ある程度育ち、房咲きにもなりますので、特に冬期は光をたっぷり当てつつ、日中に気温が上がるような場所においていただけると良いと思います。
7:病気/むし編
Q:
*暦ですが、ロックウールや葉に白い粉が・・カビですか?
*コバエが来てしまいます。何か対象方法はありますか?
ロックウールにまれに白いカビのようなものが発生する場合は、株の様子を見ながら、一度しっかりと日に当てて湿気がたまらないようにしていただけると良いです。気候を見ながら、外に出していただくのも改善につながると考えられます。
生育環境の都合上、コバエの幼虫が着くことがあります。コバエの幼虫は、ロックウール表面数ミリの場所に生息しているため、見つけた際は洗い流しながら上部を少し削っていただくと良いです。
8:その他のご質問(個別の状況)編
Q
房咲きタイプなのに、房咲きになりません。何かが足りないでしょうか?
A
房咲き品種が房咲きにならない、またお花が小さいなどは、株の充実と大きく関わります。おへやで育てるばらは、コンパクトな苗になるため、どうしても花数等は少なめになります。ただ、その中でも光合成と栄養分があれば、ある程度育ち、房咲きにもなりますので、特に冬期は光をたっぷり当てつつ、日中に気温が上がるような場所においていただけると良いと思います。
Q
まだ葉がついていますが、休眠させるために葉を落とすタイミングを教えてください
A
低温にあたり、休眠状態に入ると、葉っぱの黄化、落葉は自動的に始まります。品種や気候により葉っぱの落ち具合等は異なりますので、葉は無理に落とすことないようにしてください。おへやで育てるばらの場合は、日中相当寒くなるところでない限りなかなか休眠という形にはならず、冬でも成長させることができます。
Q
届いて20日ほど、葉は展開しているが、蕾が出ない。1日の気温は16~24度でも咲くか?
A
葉が展開しているのに蕾がつかない場合は、「ブラインド枝」である可能性も考えられます。新芽が伸び、枝が充実してきたにもかかわらず、蕾がつかない場合は「ブラインド枝」の可能性があります。この場合、そこから蕾をつけることができないので、一旦その枝の半分くらいの位置の葉っぱの上5mm〜1cm程度の位置でカットし、新しい芽を育てます。ブラインド枝は、光合成不足が大きな要因と考えられますので、新しい芽を育てるために、特に冬季はできるだけ光に当てていただけると良いと思います。
Q
苗の耐寒温度はどれくらいでしょうか?夏以前に購入し、5号鉢に植え替えています!
A
苗の耐寒温度は細かくはわかりかねますが、気温に対しては、凍結する環境でない限り枯れることはないと考えます。鉢の場合は、どうしても地中温度が下がりやすいので、くれぐれも凍結にご注意いただければと思います。
Q
*ロックウールのままずっと育てることはできるか
*ロックウールで根が張るにはあまりに環境が厳しいように感じるのですがそのようなことはありませんか?
A
ロックウールのまま育てていただくことも可能です。
モニター苗の方で450日以上ロックウールで育ててくださっている方もいます。
今後苗を大きくしていきたい方や、ご不在期間などが長い方は、水切れなどをしにくいので植え替えていただく方が安心して育てていただけるかもしれません。
Q
*ロックウールから出てきた白い根がたびたび真っ黒になります。水をあげすぎでしょうか?
*根腐れしやすいでしょうか?
A
根っこは、外に出て光に当たると褐色化します。上部の枝の状態が問題なく、根っこが褐色化している状態の際は、特に問題がないと考えられます。ただ枝部分に症状が出るまで時間差があることもあります。いずれにしても水のやりすぎにはご注意ください。
根腐れの要因は、植物の水分量に対して、著しく過剰に土壌中(土台中)に水があり、停滞している際に起こる現象です。植物の必要な水の量は、気温が高いほど大きく、低いほど少なくなります。また上部の植物の大きさ(葉っぱの量)が多いほど大きく、少ないほど小さくなります。 このことから、冬季は気温が低いと植物自体の水要求量が低くなるため、ロックウールの状態を見て水をあげないとあげすぎになります。夏ほど雑菌が活性しないため、根腐れはしづらくなりますが、いずれにしても植物に対して負荷になりますので、水の上げすぎにはご注意ください。
Q
暖房を一日 1、2時間かける室内で育てている。暖房の際は別の部屋に移す必要があるか?
A
暖房は問題ございません。直接風の当たる場所を避けて育ててあげてください。
Q
*硬い蕾の状態で、すぐに蕾だけ枯れて落ちてしまいます...。原因はありますか?
*蕾がまだついていないのですが、花が咲くタイミングはありますか?
蕾が黒くなり、落ちてしまう要因の多くは、冬期の場合は温度不足が考えられます。蕾がつくタイミングには個体差があります。しっかりと光を当て、日中に温度が下がらないようにしていただけると花も新芽も動きます。 温度がある程度ある時期の場合は、日照不足か栄養不足、水のあげすぎか考えられます。
Q友禅の苗を15センチの鉢に植え替えて室内で育てています! 1つ美しい花が咲いた後、新芽が沢山出てきたまま放置して(水やりのみ) 南窓際に置いています。 剪定は必要でしょうか?
A
元気に育っていて嬉しいです!ありがとうございます!
友禅シリーズは、葉っぱが下に下がっているように見える場合がありますが、こちらは品種の特性で、葉っぱが下を向いたようについています。
剪定に関しては、前編でもお答えしていますが、おへやで育てるばらの場合は、特に冬剪定という概念がありません。冬剪定は、外のバラが冬期休眠をし、春に向けて新たな芽を伸ばすためにする作業になりますが、おへやで育てるばらは、休眠しないため常に芽を動かすことができます。
芽を動かし成長させるためには、光と栄養、そしてある程度の気温が必要になります。栄養分は、同梱の「土の薬膳」を適宜撒いていただければ問題ないと思いますが、冬季は特に光に注意し、しっかりと光をあてつつ、暖かいおへやに置いていただけると、成長しやすいと思います。詳しくは前編の剪定編をご確認くださいませ。
お花が咲くのを楽しみにしています!
Q
いつもインスタやFBの投稿を楽しませていただいています ことし6月に我が家に迎えたお部屋で育てるバラはスクスク成長を続けて今も花を咲かせてくれてます。
同じひとつの株なのに白とピンクが混ざっていたり、白になったり、今は濃いピンク!となるのはとても面白いのですが何故なんでしょうか?
A
「あいのうた」や「かりん」は品種の特性により、光の量によりお花の色が変化します。光の量が多い場合にはピンク味が強く、少ない場合には白っぽくなります。
品種の特性としてお楽しみいただけると嬉しいです。
他にも寒暖差が大きいと(特に冬場)は、品種の色が濃く出ることがあります。
(渚はオレンジの色の印象が強いかと思いますが、濃いピンクっぽくなったりします...!)
育てていただきながら季節や環境による変化もお楽しみいただけると嬉しいです。
回答は以上となります!
まだまだたくさんのご質問をいただいていたのですが、比較的質問の多かったものを中心に回答させていただきました。全てのご回答ができず申し訳ございません。
「おへやで育てるばら」そして、ばらの栽培に関しても私たちもまだまだ研究中です。これまでの栽培の経験からの私たちはこう考えていますという一つの答えですので、日々ばらを観察し、ご一緒に #わばら栽培研究所 を盛り上げていただけると嬉しいです。